脊椎疾患は頚椎から腰仙椎まで、お子さんからご高齢の方まで、幅広い領域の疾患があり、その患者さんの数は年々増えています。ご高齢の方に多い、手がしびれて細かい作業ができなくなる頚椎症性脊髄症、腰から足にかけて痛みやしびれが出て長く歩くとそれらがひどくなり歩けなくなる腰部脊柱管狭窄症といった頻度の多い疾患から、思春期に始まり身長の増加とともに背骨の曲がりが強くなってしまう小児の特発性側弯症、外傷による脊椎骨折、がんの脊椎転移、さらには脊髄の周りに腫瘍ができ手足に麻痺をきたしてしまう脊髄腫瘍といった稀な疾患まで、さまざまな疾患があります。
当院では、県内外より幅広い疾患の患者さんを紹介いただき、診療にあたっております。診療においては、どのような病気であるか、なぜ手術が必要なのか、どのような手術を行うのか、手術後はどの程度よくなるかなどを患者さんにわかりやすくお伝えするよう心がけております。そのためには正しい診断、治療方針の決定が必要になります。そのため、外来にいらした患者さんや手術が必要な患者さんについて、診断は正確か、より良い治療方法・手術方法はないかなどをチームで検討会を行い、相談しています。
手術に関しては、小児の側弯症や成人の脊椎変形に対する矯正術のような背骨の並びを大きく変えるようなダイナミックな手術から、内視鏡や小さな傷でスクリューを入れる低侵襲の手術まで、疾患や体の状態に応じて、数ある選択肢の中から患者さんに適した手術を行っています。
腰が痛い、手足がしびれる、長く歩けないといった症状のある患者さんは、ぜひ脊椎外来へお越しください。