股関節グループは毎週金曜日に専門外来を開設し、股関節疾患全般の診療を行っております。当院では特に変形性股関節症や大腿骨頭壊死症の診断となる患者さんが多くご紹介されます。
治療については、股関節の状態や生活環境などを考慮して、専門的な視点から検討し、患者さんともよく話し合った上で治療方針を決めていきます。内服薬やリハビリテーションで症状改善が得られない場合は手術治療が検討されます。手術治療としては、主に人工股関節置換術や人工股関節再置換術、骨切り術などを行っています。この中でも最も多い手術の人工股関節置換術では、原則として最小侵襲手術(なるべく筋肉や靱帯、骨を温存する手術)を行っており、さらにX線透視装置やナビゲーションシステムを使用することでより安全で正確な手術を目指しています。手術後は翌日から歩行を開始し、手術後2週前後で自宅退院またはリハビリテーション専門病院へ転院となります。患者さんのリハビリテーションの負担軽減や術後人工股関節脱臼などのトラブル低減につとめるとともに、より円滑な社会復帰を心がけています。臼蓋形成不全症や大腿骨頭壊死症などに対して適応がある場合には骨切り手術を行います。近年では人工股関節置換術の成績向上に伴い、人工股関節手術になる場合が多くなってきています。
股関節グループでは患者さんの日常生活における支障の程度、家庭での生活状況、さらには仕事内容、就労環境やその状況などを考慮し、様々な治療方法に関して、相談に応じています。股関節症状でお困りの方は、症状の程度にかかわらず、どうぞお気軽にご相談下さい。